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ガイドマップ「麻績村通行手形」その2
2013年04月27日
「麻績村通行手形」のうち『麻績宿から福満寺』コースの見どころを紹介します。
麻績宿は善光寺街道の旧宿場です。慶長19年(1614)には57軒でしたが、その200年後には4倍になっています。麻績宿には大名行列が通らなかったことから、本陣のみで、脇本陣はありません。宿屋は旅籠(はたご)のほかに自炊して泊る木賃宿(きちんやど)があり、安政初年には29軒の旅籠がありました。
旧本陣 中橋
江戸時代、本陣をしていた臼井忠兵衛家は「草木染」の命名者、山崎斌(あきら)の生家です。明治25年臼井忠兵衛定信の三男として生まれ、五歳の時父の実家である坂城町南条の山崎家の養子となりました。山崎は昭和初年、草根木皮による日本古来の染色を「草木染」と名付け、山村の手仕事であった手機による織物や、手すき和紙の復興に尽力した人です。
宿場には案内板や標石が整備されています。
宿場から坂を上り根尾集落を抜けると、昔の生活道の「天神阪」に入ります。
今は使われていないこの道の途中に、明治に造られた石積み堰堤(えんてい)があります。自然石を人力で積み上げた砂防ダムです。今も往時の状態を保ち、立派に役目を果たしています。これは明治20年ごろ国の直轄事業として整備され、同様の堰堤は長野市山布施沢、小川村薬師沢、千曲市桑原の荏沢川などあり、特に松本市牛伏川のフランス式階段工は国の重要文化財に指定されています。
芦沢川 石積み堰堤 1号
牛伏川フランス式階段工(松本市)
天神阪は未舗装の山道です。今はほとんど歩く人がなく、途中には雑木が生え出しているところもありますが、かつて人が往来した生活道は、今も難なく歩くことができます。
半在家集落の入り口では、馬頭観音が迎えてくれます。
つづく・・・・。
投稿者:善光寺街道歩き旅推進局