絵解き文化の再興

2015年03月18日

塩尻市市民交流センター「えんぱーく」多目的ホールにおいて、

3月5日シンポジウム「善光寺巡礼」が

盛大に開催されました。

善光寺御開帳の特別企画とあって来場者の関心は高く、

開場前から行列ができ、多目的ホールは満席となりました。

 

北信濃は絵解き文化の盛んな地域ですが、

その中心となるのが善光寺です。

かつて善光寺参詣の旅人は「善光寺如来絵伝」の絵解きを見て、

刷りものの絵図を土産に持ち帰りました。

 

絵解きとは元来善光寺聖(ひじり)が全国にわたって

善光寺信仰を広めた布教方法の一つで、

善光寺の成り立ちを絵図によって説くものです。

 

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「善光寺如来絵伝」の絵解きをする小林玲子氏

 

シンポジウムでは小林一郎氏による

善光寺と絵解き文化についての説明があり、、

奥様の玲子氏が絵解き口演をされました。

夫妻は一度途絶えた「善光寺如来絵伝」の

絵解き口演を復興した最大の功労者で、

さらに各寺院にのこる絵図の絵解きを再現し、

絵解き文化の復興に大変ご尽力されてきました。

そして、これまでの絵解き研究の集大成が

新作絵解き「善光寺参り絵解き図」として結実されました。

 

善光寺を中心として、

北信濃は全国的にも絵解きが盛んな地域といえます。

 

刈萱道心と石堂丸の悲話は高野山にも伝わる親子の情愛物語ですが、

その絵解きが、信州のゆかりの寺に継承されています。

一つは苅萱山西光寺、もう一つは刈萱堂往生寺。

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刈萱堂往生寺の絵解き「刈萱親子御絵伝」

 

西光寺では刈萱親子の絵解きのほか

地獄絵の絵解き口演も拝観することができます。

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西光寺の絵解き「六道地獄絵」

 

刈萱親子の物語は特に西国からの善光寺参詣者になじみ深く、

善光寺参りには付き物となっていました。

 

 

このほかに、日本三所長谷観音霊場で知られる、

長野市の金峰山龍福院長谷寺では、

釈迦涅槃絵の絵解きが大変好評で、

近頃絵解き愛好家の間で話題になっています。

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長谷寺の絵解き「釈迦涅槃(ねはん)図」

 

善光寺街道協議会では

これら絵解き文化も巡礼道復興の一つととらえています。

 

あなたも本物の善光寺参りを体験してみませんか?

5月には善光寺御開帳特別歩き旅企画

「善光寺巡礼」が計画されています。

関心のある方は事務局にお問い合わせください。

kaidou@omimo.info

 

 

投稿者:善光寺街道歩き旅推進局

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